料理 レシピ 料理研究家村上祥子 料理教室 管理栄養士 「赤いトマト白書」

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NHKラジオ
ふれあいラジオパーティー
「赤いトマト白書」

放送日:6月17日(火) 20時05分〜21時25分 
NHKラジオ第一 生放送

<ねらい>
子どものころ、夏の日差しのなか、冷えた真っ赤なトマトが忘れられない。
大人になってからは、酔い覚めのトマトジュース・・・ハンバーガーと・・・思えば長いお付き合い。
この身近でポピュラーな野菜・トマトの赤色の正体を解き明かす。

出演者:千葉大学 篠原 教授
タレント ロザンナ・ザンボンさん

料理研究家・管理栄養士
レシピ制作・栄養コメント:村上 祥子

第1部
「トマトは桃色である」

★トマトは、サラダ、トマトソース、缶詰ジュースと、つねに身近にあった。

※日本のトマトは、80%が完熟桃色トマトの桃太郎。グルメや自然志向を背景に「完熟」を謳ってスターになった。
温室育ちの桃太郎は、トマトの「旬は夏」という神話を消えさせたが・・・。

※完熟の桃太郎は、カロチン・ビタミンがあり、腰高丸玉の美形である。
糖度は6%とフルーツ並みの甘さも現代人好みであり、生野菜信仰の一翼を担っている。

※7月になると、露地栽培の夏秋トマトが出回る。かつて丸かじりに心おどったトマトである。

※ミニトマトやトマトジュースに使われているトマトは赤いトマト。
トマトジュース用の品種には凛々子やデリシャスレッドがある。

※アンデス生まれのトマトは、最初「毒草」と思われていた。
「赤ナス」「オランダなすび」と呼ばれた。

トマトのマジック 1

包丁も火も使わないでプチトマトの皮をむく
冷凍庫で凍らせたプチトマトを水に入れると、何もしなくても皮が取れます。

1)プチトマト1パックを、凍りやすいように金属バットのようなものに重ならないように並べ、冷凍庫に入れます。

2)凍ったプチトマトを水に入れると、パチッとはじけて、皮をむくときれいなトマトの肌がツルリンと出てきます。

3)トマトの肌を傷めず、まるでパックを取るようにむけます。

<なぜ?>
トマトの全重量中95%が水分ということを利用して、家庭用冷凍庫で凍らせて皮をむきます。
速凍ルームがあれば、プチトマトは1時間ほどで凍ってしまうでしょう。
水は氷になると、体積は10%膨張してトマトの表皮がパチンとはじけます。
冷凍トマトをじかに指で持つと凍傷をおこすので、必ず水につけて皮をむいてください。
半解凍ぐらいで食べると、トマトシャーベットのようにおいしいものです。

<プチトマトを使ったアイデア料理>
プチトマトのコンポート
@ボウルに砂糖にカップ1/2、レモン汁大さじ3、水大さじ3、塩1つまみを入れます。
砂糖が溶けるまで混ぜて、レモンシロップを作ります。
A冷凍プチトマト1パック分(100g)を水につけて皮をむき、むくはしからレモンシロップに移します。
半解凍のものも、シロップの中で解凍して味がしみておいしいです。

トマトのマジック 2

トマトをおろし金でおろす
柔らかくて包丁でも切りにくいトマトが、おろし金でおろせます。

1)ボウルにおろし金をのせます。トマトを、へたがついている方を上にしてのせます。
トマトは、抗酸化作用があり、老化防止に役立ちます。

2)トマトを持って、皮つきのまますりおろします。
すりおろす動作のいったりきたりが難しい場合は、一方向だけでもかまいません。

3)トマトのフレッシュジュース。ストローでチュッチューとどうぞ。

<なぜ?>
トマトの95%は水分でできていて、全体は多孔質の柔らかい果肉で構成されています。
この柔らかい果肉をおろすというと、冷凍で?と聞き返されますが、そんな心配は無用です。
実は、トマトの外側はペクチン質の丈夫な薄皮でおおわれていて、この皮があるおかげで、おろし金ですりおろせるのです。
ジュースができたら、フレッシュなうちにストローで飲んでみましょう。
小さなトマト1個(100g)を食べるだけで、ビタミンC20mgが摂れます。
これは、おとなも子どもも1日分の約半分。
トマトのあの赤い色は、リコペンによるもの。
抗酸化作用があり、近年健康面で注目されています。


第2部
「トマトの新鮮栄養学」

★ 新鮮なトマトは、生で食べるのがいい。
トマトの赤はリコペンというカロチノイド。

※トマトの学名は「狼の桃」という。この狼は「活力がでる」意味を指しているという。
トマトが真っ赤な色をしているのは、太陽光線から身を守るため。

※リコペンは、強い日差しから美しい肌を守る効果がある。
ビタミンEの100倍とか。

※桃太郎などピンク系のトマトはサラダ向きで、カロチノイドは赤の3分の1。

※脳卒中・がん抑制効果もあるカロチノイドが多いのは、ジュース・ケチャップ用の真っ赤なトマト。

※トマトジュースは牛乳といっしょに飲むと、カロチノイド類の吸収が倍になる。

トマトのリコペン

「トマトが赤くなると
医者が青くなる(西洋のことわざ)」

真夏の太陽もはね返す、トマトの赤。
この強い赤を作り出すリコペンが、ガンを予防し、その進行を食い止める色素として、世界の注目を集めています。
抗酸化作用はβ-カロチンの2倍、ビタミンEの百倍!
ほかにもビタミンC、カリウム、クエン酸、食物繊維のペクチンなどを含み、疲れや胃腸の不調、むくみなど、からだのさまざまなSOSを改善して体調をととのえます。
生食すると、脂肪の消化を助けて血液を浄化。
またトマトのリコペンは熱に強いので、火を使う料理や缶詰でもしっかり栄養分をとれます。
原産地は南米の砂地で、本来水が少なくてもずっしり実る、たくましい野菜です。
日本には江戸時代に伝わり、明治に入ってケチャップと共に広まりました。

リコペンは強い抗酸化作用を持つ
野菜は色が濃く鮮やかになるほど、強い紫外線から果実を守る抗酸化作用が強くなる。
真っ赤なトマトの色素成分、リコペンには、砂漠の太陽光線にも負けない抗酸化作用が備わっている。

リコペンの活性酸素を取り除く力は、トマトに含まれるビタミンCやクエン酸などと一緒になると、相乗効果でさらにパワーアップ。
ガン、生活習慣病、老化を強力にブロックする。

抗ガン、健胃・整腸、高血圧予防、老化予防
トマトを毎日食べる人はガンにかかりにくい、という調査結果が各国で続々と報告されています。
「トマトのある家に胃腸病なし」と言われるほど、健胃・整腸効果にもすぐれ、カリウム効果で高血圧を予防。
また豊富なビタミンCがコラーゲンを形成し、骨や歯や血管を丈夫にします。
動脈硬化や糖尿病の予防にも有効です。

ポイント
トマトの赤が強くなるほど、リコペン含有量もアップ。
缶詰、トマトジュース、ケチャップなど完熟トマトを使った加工品はリコペンが豊富です。
魚介料理とトマトは相性がよく、グルタミン酸、クエン酸が「だし」の働きをして素材のうまみを引き出します。


第3部
「赤いトマトを料理する」

★トマトは調理すると、もっといい。

※カロチノイドは熱に強く、オリーブオイルに馴染みやすく、吸収もよい。

※プチトマトの缶詰を使ったイタリアンぎょうざ、トマトえびチリなどあるが、トマトソースのパスタが一番。
トマトの赤、オリーブの緑、パスタの白・・・イタリアの国旗と同じなのだ・・・。

※イタリア式トマトの保存法・・・トマトの瓶詰めの作り方。

※黄金のリンゴと呼ぶトマトは、美味しいばかりでなく、健康に良いお袋の味になっている。


<薄皮1枚のオムライス>

[材料]  2人分

卵 2個
塩、こしょう 各少々
サラダ油 小さじ2
<チキンライス>
ごはん 茶わん2はい(300g)
{A}
鶏ひき肉 50g
玉ねぎ 中1/4個(50g)(みじん切り)
マッシュルーム(薄切り・水煮) 30g
グリンピース(水煮)大さじ1
サラダ油 大さじ1
トマトケチャップ 大さじ11/2
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
トマトケチャップ 大さじ2
パセリ(みじん切り)少々

[作り方]

1)<チキンライス>
耐熱ボウルに{A}を入れて混ぜる。
ラップをして、電子レンジ600W3分(500W4分)加熱。

2)とり出して混ぜ、ごはんを加えて混ぜる。
電子レンジ600W2分(500W2分30秒)加熱してとり出して、2等分する。    

[仕上げ]

1) 卵をといて、塩、こしょうする。

2) フライパン(直径22〜24cm)を温め、サラダ油小さじ1を入れる。

3) とき卵の1個分を流し、フライパン全体に流す。

4) チキンライスをボウルや茶わんにとって、中央にのせる。

5) 両方から卵をおこして、チキンライスを包み、
フライパンの柄を左手から右手に、そして逆手にもちかえる。
フライパンのふちのカーブを利用して、盛り皿に返す。

6) トマトケチャップをかけ、パセリのみじん切りをのせる。